トリノ:フィオーリオ兄弟のカフェ
- カテゴリ: その他
- 公開日:2014年4月01日(火曜)15:00
Caffè dei Fratelli Fiorio (フィオーリオ兄弟のカフェ) は、単純に"フィオーリオ"とだけでも知られているトリノでも最も歴史のあるカフェのひとつで、町の中心地Via Po(ポー通り)にあります。
王政復古期の貴族たちが集い、それに続いて文化人やリソルジメント(イタリア国家統一運動)の政治家たちも通ったカフェでした。
そして今日でもトリノの人達が集う場所となっています。
1780年の創業時には、当時のポー町の一角に位置するこのカフェには、知識人や高級将校の多くが通い始め、次第に当時の王侯貴族が通うまでになるほど、このカフェの名声は大きくなっていきましたが、その貴族たちの間では一時的に「フィオーリオ」という名前ではなく、1850年に名づけられた「Caffè della Confederazione Italiana=イタリア同盟のカフェ」にとって代わられた時期がありました。
そして再び「フィオーリオ」の名前に戻り、主要な知識階級やリソルジメントの政治家達が集う有名な舞台となるには、1800年代の終わり頃まで時を待つ必要があったのですが、その主要な人物の中には、Urbano Rattazzi(ウルバーノ・ラタッツィ)、 Massimo D'Azeglio(マッシモ・ダゼーリオ)、 Camillo Benso Conte di Cavour(カヴール伯爵カミッロ・ベンソ)、 Giacinto Provana di Collegno(ジャチント・プロヴァーナ・ディ・コッレーニョ)、 Cesare Balbo(チェーザレ・バルボ)、 Giovanni Prati(ジョバンニ・プラーティ)、 Santorre di Santarosa(サントッレ・ディ・サントローザ)といった人々がいました。
また当時の報道により、カルロ・アルベルト王が日々の謁見を開始する前に、カフェ・フォローリアではどんなことが話題になっているかを尋ねる習慣があったことをうかがい知ることができます。
このカフェが誕生した時には、人々が集うサロン部屋が3つありましたが、1845年にはこのサロンの最初の内装修復が行われ、現在でも存在する赤いビロード生地の椅子の設置、壁紙の張り替え、さらにFrancesco Gonin eやGiuseppe Boglianiという著名な芸術家たちによるフレスコ画や彫刻で豪華に装飾されました。そして1850年には更に大きな2階層のサロンが増築されましたが、1階と2階、さらに2階部分にある3つの小さなサロン、それぞれがお互いに行き来出来るような形で作られました。
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Uccheddu Davide | ウッケッドゥ ダビデ
イタリアのボルゴマネーロ生まれ。 2007年に来日。以降、北海道在住。 イタリアと日本の交流をもっと盛んに、 そして強い絆を作りたいという想いを抱き、 2012年ジェイ・アイ・エクスチェンジ株式会社を設立。
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