ダビデのコラム

トリノ&ミステリー3

Statuto広場のある場所は、その昔はネクロポリスと呼ばれるローマ時代の共同墓地があったことが確認されています。"ネクロポリス"つまり"死者の街"であったということで、今日における黒魔術の中心地という"闇"をまとったイメージとしっかりと繋がっています。また広場中心地にある記念碑の基礎部分である池の奥底には地下下水道が存在していましたが、古代においてこの下水道という存在は"地獄へ続く入り口"と考えられていました...
そしてその記念碑は同様に"死"にまつわるものですが、こちらはフレジュストンネル掘削作業で命を落とした鉱員達に捧げられたもので、彼らの偉業と犠牲によりアルプス山脈を貫いて2つの国が結ばれたと讃えられ、1879年にウンベルト1世の出席のもと、その除幕式が行われました。
この記念碑には二つの意義があると言われていますが、一つは"科学の発展の為の人間の死と犠牲"という意味の「科学進歩の天使」を体現して大衆にアピールするものとして、もう一つは科学知識を追求していく人間が持ちうる"うぬぼれ"、その"過信がある場合は科学進歩に成功は無く敗北がまっているのみ"という、いましめを象徴するものとされています。
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