ダビデのコラム

トリノのポルティコ(屋根付き回廊)



トリノはその昔より、人々が集うサロン的な街としても知られており、それはまるで人々がその路地や広場をのんびりと散歩しながら、あちこちに残る、入念に保存されてきた歴史のある優雅な建物やお店を鑑賞するために出来ているのかと思えるほどです。
もしも雨が降る1日にトリノの中心地を散歩する機会があれば、12キロメートル以上にもわたって"傘いらず"で歩けることに気付くことでしょう.....それは、光彩を放つエレガントなポルティコ(屋根付き回廊)の存在のおかげですが、この歩行者専用ゾーンはヨーロッパでも最も広範囲のものです。
ニーチェのような高名な人をはじめとして昔からこの町に来た旅人達にとっても、ただ通り過ぎる所としてではなく、歴史のあるお店でトリノ名物のデザートに舌鼓を打ったり、洗練されたショーウインドゥを眺めたり、人気のある小さなお店でショッピングをしたりと、しばしの滞在を楽しむ街として愛されてきました。
またこのポルティコですが、町中心部にある壮大で華麗な、ポー通り(Via Po)のグレーの石造りのものやローマ通り(via Roma)の大理石造りのものから、周辺地区にあり道路や広場の展開や拡張を目的とした都市計画上の建築的特徴を持った機能性重視のモダンな造りのものに至るまで様々なものがあります。
もしポー通り(Via Po)を通ることがあったら、左側を歩いてみていただくと、ポルティコか様々な道に通じていることに気が付かれることでしょう。そしてちょっと注意を払って進んでいけば、カステッロ広場からポー川までは王宮を通って"傘いらず"でたどり着くことが可能です。
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