ダビデのコラム

銀行員が考えた詐欺!ニセ面接

面接

皆さんもご存知のように、最近のイタリアはとても大変な状況に置かれています。ユーロからはずされる可能性もありますし、ガソリンの値段や食べ物の値段などは高くなる一方です。

しかし、一番大きな問題は仕事がないことです。新しい社員を入れてしまうと、会社がつぶれてしまうという様相です。

この大変な状態を悪用して、とんでもない詐欺を考えた3人がいます。

BNLという銀行の名前を使って、色々なホテルでニセ面接を計画しました。面接自体は普通だったそうです。精神的なテストに続き、経済、イタリア語、フランス語の試験もあったそうです。

不採用になりそうな人だけにまさかと思える要求がありました。お金を払ったら仕事がもらえるというものでした。

金額は1,500ユーロ(15万円ぐらい)から4,000ユーロ(40万円ぐらい)の間でした。

まんまと引っ掛かった人には、どんなに待っていても採用の連絡が一切来ませんでした。

みじめにも、引っ掛かった人が確認の電話をしても、悪い経済状態の話をされ、就職時期が遅くなるということを言われたそうです。

お金を支払った人は、詐欺だと分かった後でも警察に連絡しませんでした。お金を支払った自分たちも悪いと思い、何もしないままでした。

この話はインターネットを通じてどんどん広がり、この問題専門のフォーラムも開催されました。

この話を耳にした警察は動き始め、銀行の協力のおかげもあり、犯人の3人はすぐ見つけられました。

1人はBNL銀行の社員で、かつて面接を担当していました。もう1人はBNL銀行にずっと勤務していた人物で、3年前に定年になっていたそうです。この2人の役割はニセの面接を担当するということでした。

もう1人はアパレルショップのオーナーでした。彼女の役割は面接を受けたいという人を集めることと、お金を支払わせるためのプレッシャーを与えることでした。

2010年から始まったこの詐欺はやっと終息を迎えましたが、詐欺に引っ掛かってしまった人々のお金はもう戻ってこないのでしょうね!


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