ダビデのコラム

オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」公演終了!

7月1日(日)、札幌コンサートホール15周年 Kitaraオペラ「Così fan tutte」が終了しました。ご来場いただきました皆様、このコラムを通して応援してくださった皆様、ありがとうございました。
5月から始まりましたこのコラム、オペラの歴史から仕組み、上演までの道のりや鑑賞の楽しみ方まで、様々な角度からオペラを紹介させていただきました。公演直前までの全9回を予定していましたが、公演を終えてのご報告として、今回の第10回を最終回とさせていただきます。

昨年10月のキャストオーディション、稽古開始から約8ヶ月。指揮者の高関健さん、演出家の伊藤隆浩さん、コレペティートアの三ッ石潤司さんのきめ細かな音楽づくり、ドラマづくりに触れ、キャスト10人+地元音楽スタッフが全力で向かった舞台でした。札幌交響楽団の演奏でオペラの舞台に上がれることは、本当に貴重な機会!3時間もの上演時間を支えていただいた札響さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

Kitaraホールはコンサートホールとして造られているため、通常オペラを上演するときに使うオーケストラピット(舞台と客席の間にある、オーケストラが入る少し下がった場所)がありません。そこで、今回の公演では、舞台前方にオーケストラが上がり、その後方にアクティングエリア(演じるスペース)を設けました。珍しいセッティングなので、ご覧になられて新鮮に感じられた方もいらっしゃったのではないでしょうか。

これまでの役づくりに加え、最後の仕上げ。役柄や時代背景に合わせて用意していただいた衣装やヘア&メイクで、キャストの気持ちもぐっと引き締まります。メイクさんのスゴ技といったら!"平たい顔"の私の顔にも立派な凹凸が!!!それはまるで魔法のようでございました(笑)。

たくさんの方の力でそれぞれの役に命が吹き込まれ、歌い、演じることができ、お客様に喜んでいただけて、歌い手として本当に幸せな時間を過ごすことができました。一瞬一瞬が愛おしい舞台でした。
イタリアで生まれた総合舞台芸術オペラが、皆さんにとってより身近で楽しいものとなり、愛される存在となるよう、何物にも代え難いこの経験を、札幌の地で、これからの舞台づくりに生かしていきたいと思います。





▲第1幕より恋人たちの別れのシーン。「1日に2度、お手紙ちょうだいね~」「一途でいてね」

さて、このオペラ「Così fan tutte」では、第1幕で召使いのデスピーナが、仕えるお嬢様たちの朝食としてココアを用意するシーンがあります。そこで、Kitara事業課の名案!休憩時間にカフェコーナーで"デスピーナの特製アイスココア"を販売しました。ちゃっかり者のデスピーナがつまみ食いならぬつまみ飲み(?)するシーンでとってもおいしそうにお味見した効果でしょうか、大盛況で完売となったそうです。こんなアイディアも、休憩中のお楽しみとして素敵ですね!





▲デスピーナの特製アイスココア

この公演3日後の7月4日がKitaraホールのお誕生日(1997年7月4日開館)ということで、カーテンコールの後には札響さんと出演者みんなで"Happy Birthday to you"の大合唱。合唱団からクラッカーも鳴らされ、アニバーサリーセレモニーとなりました。
素晴らしい音響を持つ札幌コンサートホールKitara。これからもますます多くの人に愛され、素晴らしい音楽が育まれる場所であってほしいと、願っています。



▲みんなで"Happy Birthday to Kitara"

今回はご来場いただけなかった方も、次の機会にはぜひ!会場にお越し下さい。オペラって、とっても楽しいですよ!!!

全10回のコラム、お読みいただきました皆様、ありがとうございました。またどこかでお会いできる日を楽しみに。

Arrivederci.Ciao! Tanti baciiiiii.


【KitaraHP】http://www.kitara-sapporo.or.jp

文責: 小平明子

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